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早稲田政経学部センター試験を導入

- 2018.06.17 Sunday msophia

大隈重信が創立した早稲田大学も今やすっかりお金持ちの学生でキャンパスはあふれている。政経学部は早稲田の金看板を背負った学部。優秀な先輩を排出してきた。OBには東芝粉飾決算を主導したやり手の故社長がいたり東京電力の元大物会長がいるのもこの学部がいかにアグレッシブな学生を育てているかということの一端をを示している。この政経学部も早稲田によると今や60%以上が関東地区の学生となってしまい、地方からの学生が激減しているとのことだ。そこに早稲田は危機感を抱いたのである。早稲田は田舎から上京してきた苦学生がいないと早稲田らしい活気が失せてしまっていると判断したのであろう。

大隈重信は歴史上それほど高く評価された政治家ではなかったが、彼が官からの独立、政権への反骨を唱えて早稲田を建学した当時の在野精神は栄栄と残ってきたのだろう。政経学部には政治、経済、国際政治があるが今回の入試改革によって地方でセンター試験の勉強しかしていない生徒に75名の門戸が開かれることになる。こういった改革が行われる背景は、地方では今も公立高校がそれなりに優秀な生徒を集めているし、公立ではセンター試験を受験できることを目標に授業を進めているという現実がある。地方の高校ではセンター試験や国立大学への対策は十分とっているが、その一方早稲田、慶応、上智といったハイレベルの大学への入試対策はする暇がない。久留米附設でもそれが現状である。久留米附設の生徒が早慶に合格するのは浪人したときに第二志望として受験するからである。現役で早慶を志望する生徒は皆目いない(今年私の塾で久留米附設の学生が東大理気防垤膤覆箸覆蝓∩畄弔旅学部に合格して慶応へ入学したが、まことに珍しい学生であった)公立明善となると学力的に劣るから、立命館あたりには大量合格者がでても早慶となるとさっぱり合格できない。

早稲田への進学が難しくなったのは早稲田の試験が異様に難しくて対策は予備校でも行かない限り無理なことが一因だ。東京だと早稲田の受験対策は福岡に比べればやりやすい。早稲田ゼミナールのような早稲田に特化した予備校があるからだ。福岡にも河合塾と駿台はあるがあくまで国立重視の予備校だから、対策はすべて自分でしなくてはいけない。早稲田の英語、数学、社会、国語すべてが難しい。半端な力では解けはしない。こうなるとますます地方の生徒は早稲田に来なくなるのだ。

早稲田の在野精神や反権力の精神といったものがなくなると、慶応とほとんど変わらなくなってしまう。しかも、今どきの学生は早慶の2つに合格すれば慶応へ入学するのが趨勢。その理由は慶応は就職が楽だからだ。これでは早稲田は永久に慶応の後塵を拝することとなる。早稲田は敢えて趨勢に反しても自己の主張を曲げないとう伝統があるはずだから、そういった心意気が分かる学生が欲しいのだろう。一方、経済学では微積分の力も必要だし、政治学科では昨今確率、統計学を必要とするというから数学力がある学生を欲しいのだろう。問題は、門戸を広げても関東地区の東大、一橋を受験した学生と九大等の地方国立を受験した学生がどの程度戦えるかである。関東地区の受験生を排除するわけにもいかないだろうから悩まされるだろう。

地方の学生は早稲田政経のレベルの高さを実感できないのも残念である。この学部を卒業した学生は東京近郊に住居をもつから、例えば私の町久留米市で早稲田政経学部を卒業した早稲田マンに出会うチャンスがない。従って、早稲田がどういう大学なのか知るよしもないし、受験しようという動機づけもされない。政経を出た早稲田マンの実態を知らない。就職は慶応の経済に劣ることはない。国家公務員になる人も慶応より多い。地方の学生は乏しい情報しかない。早稲田TV,スマホを使って広報活動をしたがよい。もっと早稲田を知らしめないと偏差値や人気度だけで選別される恐れがある。

また、地方から見れば早稲田に入学するのはお金がかかるから二の足を踏むことになる。そこで地方の学生には早稲田が独自の奨学金を活用させたり、授業料の軽減策をとることが大事である。早稲田政経学部は都心にあるから、生活費は高い。昔は早稲田の周辺はなんでも安かったが、今は学生街に独身ビジネスマンが入り込んで来たからなんでも高くなっている。早稲田が慶応と違う点は、官から独立し、権力に阿らず反骨の精神を貫くことだ。早稲田は小型東大と揶揄されることもあるが教授陣には在野の精神が生き残っていたということだ。

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