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平成28年度の久留米大学医学部及び福岡大学医学部入試問題のへのコメント

- 2016.04.24 Sunday msophia

今年は恒例の入試解答速報をしないでいたが、久留米や福岡医学部入試が行われた当日、松本ソフィアへのアクセス数はびっくりするほど多かった。それだけ入試解答速報への受験者の関心が高いということであり、我が塾への信頼が高いということであろう。
なぜ今年は解答速報をしなかったかというと、予備校講師を今年で辞することになり、かかわりをもつのはやめようという気持ちになっていたからである。今後は予備校講師を引退して寺子屋塾松本ソフィアで教えるのは続けるつもりである。従って、未だ受験との関わりをやめたわけでないから、遅ればせながら両大学の入試問題に関してコメントを書かせていただくことにした。要するに、少々気が変わったということである。
久留米大学の入試問題には辛口コメントを書いたこともあったたが、今年は英語の問題が3年前のレベルに戻されたといえる。久留米の出題者の能力は高いが、ここ2年安易になっていた。昨年度はかなり辛口コメントを書かせていただいたが、今年は過去のレベルに戻されて良かったと思う。英語のレベルが高いと、久留米に殺到するタロウ君が合格する可能性が低くなるかもしれないが、しかたのないことである。女子が増加することにもなるだろうが、それも時代の趨勢である。高いハードルを乗り越えた人しか医学生にはなれないという事実を突きつけたほうがよい。数学は確率に過去の東大入試でつかわれたこもある正八面体と色の塗り方が出題された。私立医科大の生徒が習わないレベルが遠慮なく出題されている。微分積分の問題もすこしだけ変化を加えて出題されていて出題者の人柄が垣間見えた。2年前までの数学担当者とはずいぶん異質の先生が担当していることはま明らかである。今後もレベル的には同じものが出題されるとおもったがよかろう。
福岡大学は英語の問題は例年のレベルであった。ただし、おおいに反省してほしい部分があった。大問2の内容合致の英文で、選択肢1番目の英文は出題者の意識の低さをしめしたもので、あういう英文を選択肢に書くのはやめるべきである。選択肢の主語を"I"とするべきところを"we"としているから間違いだという出題の仕方は今ではあまり使われない手法である。あういう主題のしかたは受験生からすれば「ひっかけ問題」という評価をされるだけで、よい評価はされない。正解となるべき選択肢をきちんとした英文で書けないから、小手先の技で誤魔化さざるをえないのだろうかと思わざるを得ない。正解と意図していた一つの英文のできはよくなかった。福大の英文素材は医事英語でなくて普通のエッセイを使ってあったから、医事英語ばかり読ませている医進予備校は反省の余地があろう。そもそも医事英語は単語が専門用語だという点を除けば、英文は読みやすい。生徒に過剰に医事英語を読ませているようでは本当の力がつかない恐れがあることを英語の先生は自覚するべきだ。福大は数学に早速複素数の問題を出していた。3次関数うと共役複素数の問題であった。受験生は複素数の分野には慣れていないだけに解けなかったようである。複素平面への対策が甘いと痛い目にあわされるおそれがある。久留米は複素平面を今年は除外していたが「何故に、除外するの?」と真意がわからない。福大の積分の問題も、少し知恵が要る問題だった。福大でデータ分野から出題されたのは以外であった。あのレベルの問題はセンターに出題されるものであり、いわゆる想定外だったということか。福大の数学は過去、想定内の問題が出題されてきたから、データは予備校ではほとんど教えなかっただろう。
今年が新課程の始まりであるから、全国的にかなり新しい出題傾向が研究できるだろう。受験生は常に赤本対策を怠らずに勉強するべきである。そして、理数は特に教科書が無視できないし、大切なことが書かれている。英語は単語力である。単語の覚え方をまずマスターするべきである。しして、読み方、書き方へと磨きあげる。英語には依拠すべき教科書はないが自分なりに力をつけていくの肝心。
数学などは受験生が勉強するレベルは30年前のほうがはるかに高かったのだが、今の生徒達は昔のようには訓練されていないから、新課程の数学に対応するにも苦労するだろう。今の人達は計算力が劣っているから、計算ミスで答えが出せない。原理を理解する力には劣化はみられないのだが。一方、英語は分量が多くて、スピードある読解力が求められる。文法、発音問題の出題は少なくなるだろう。福大と久留米はそういう意味では「時代遅れの出題傾向」ではある。九州大学でも今年の英語は大きく変化した。出題問題を1つ減らしたうえで、字数は大幅に増加した。あの変わらない九大が変わったというのは特筆に値する。九州全般の大学の英語の出題傾向が変わる可能性がある。
九大の英作文も、私が思っていた通りだったが、英文の長文からテーマをとって英作文を自分で書かせるスタイルへ変わった。日本人が一番欠けている部分をテストするという積極性が九大にみられる。久留米、福大は英語の出題傾向は来年も変わらないだろうが、字数が増加する可能性はあるだろう。受験は英語と数学をまず制しない限り光は見えてこない。諸君の健闘を祈る。
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