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PIIGSの国民達の本当の生活ぶり

受験と経済 2012.06.28 Thursday msophia

先日も経済のお話しでしたが、今回も経済の勉強です。経済は空論をやっても実つまらないです。実態を知るべきです。勉強もそうですが、物事の本質をしることが、大切です。今日はプレジデントという経済紙に面白い記事が掲載されていましたから、これを教材とします。

プレジデント社の記事を読む前に、この私がPIIGSの概説をいたします。
PIIGSとは、地中海に面する4つのラテン国家ーポルトガル、イタリア、イスパニア、そしてギリシャの4つの国を指して言う英語のPIGSと間違えてはいけません。こちらは、彼らの食料源の「豚」です。

ラテン人の特徴は、情熱、酒、お遊び、唄、ギター、血気盛ん、長い昼休み、、、そして、人と話すときは話すほどにちかづき、直ぐに身体に振れては、キスをして、ともかくべたべたする。

アメリカ人とラテン人が歩きながら喋るとすると、ラテン人はアメリカ人にドンドン近づいていくのに、アメリカ人はどんどんラテン人から離れていこうとする、面白い光景が見れるとか。ラテン人は男女のカップルがいると、もうベタベタしていて、ちょとスキガあると相手にキスして、それがまた実に自然。軽いキスを連発する。身体の触れ合い大好き人間である。

サッカー大好きな君達は、ラテン人の情熱溢れるプレーはテレビで目にしますね。ゴールを目指しての怒涛の攻めは圧巻き。日本人なんかのでれでれしたパス回しではとてもじゃないが勝てるわけがない。
ラテンの血を引く、ブラジル、アルゼンチンがサッカーが強いのは、当たり前です。情熱が違うのです。


大人になったら是非とも、PIIGSをたずねて欲しいです。アメリカに行くよりはずっと役にたちます。この4ヶ国は今でさえ、赤字国家として名をはせているものの、ギリシャ、ローマ、スペイン、ポルトガル、そしてフランスと伝統のラテン文化を継承してきているそうそうたる西洋文化伝統の国家です。イギリスが1588年にスペインに海戦で大勝利を収めるまでは、スペインは大帝国でした。

ポルトガルは鎖国が始まるまでは、当時の日本とも交易をした国であります。しかも、ブルジルはポルトガルの領土でした。ポルトガルはちっぽけな国ではあるが、世界貿易で名を馳せたこともあります。ポルトガルやスペインのことは世界史ではあまり教わらないですね。PIIGSを知れば、西洋社会のルーツが見えてきます。

フランスのナポレオンは誰でも知っていますね。彼はシチリア島から来たラテン人ですが、西洋近代民主主義国家の
基礎を築きました。

イタリアはローマ大帝国つくり、官僚国家の先駆けとなりました。

PIIGSなくして現在の西洋国家はありえなかったはずです。こういう伝統国家が今や経済的には破綻しそうで、世界経済の足かせとなっています。彼等ラテン人とアングロサクソン人、ゲルマン人、ケルト人(今のアイルランド人のルーツ)、スコットランド人、とは大いに異なる民族はどうしてあんなに借金大国となったのでしょう?


誰だって無借金で行きたいですよね。お金がないのに国債を大量発行してオリンピックしたからでしょうか?違います。オリンピックは多大の利益をもたらしました。スペイン、ギリシャとオリンピックを開催しましたが、損はしていません。しっかりと国は儲けたのです。ただ、後が悪い、オリンピックで行った事業が国家プロジェクトであるた
めに民間にお金が廻らない。あるいは、オリンピックをするのに公務員を増やしすぎて、ギリシャでは今では10人に1人が公務員で、パートまで入れたらその数倍いるそうです。ギリシャではオリンピック施設はサラシモノとなってしまい、老朽化が著しいそうです。日本は今でも、48年前に開催された東京国立競技場を維持運営していますよ。


PIIGSは経済が国家主導のシステムですから、民間事業が増えません、あのフランスでも5割近くの企業が国営なんです。観光国家ですから自営業者は多いです。露天の商店街が沢山あります。ユメタウンみたいな化け物じみたショッピングモールは皆目ありません。あれはアメリカ型のショッピングモールを模倣したものです。自営業者の税の納め方は自由申告制度ですから、必然的に納税率が低いです。日本でも、農業、商業にたずさわる人々の納税率は低いです。

ラテン国家では国営事業が多いせいで公務員が多いのは当たり前です。資本主義を中心に自由経済主義国家が成立しているのではないのです。大企業はありますが、新規の会社が乱立する日本とは違います。日本では会社は直ぐに設立できます。自由です。資本金がいささかあれば、銀行は融資します。儲けがでればもっと融資します。日本の会社は借金を沢山しながら会社を大きくしていくことができます。

ところが、国営企業、半官半民企業が多いと新規参入が難しいです。おいしいところをそういう官業が制圧していては、民間事業者は競争して儲けることはできません。官業は税金を事業資金とすることができるから、お金はジャブジャブあるんです。日本でも小泉前首相が郵政改革と称して公営事業の郵便事業を抑制しようとしたのは、準公務員
の数を減らして人件費を抑制したかったし、更に簡保事業が民間銀行の事業を圧迫するのを避けたかったのです。
日本でも大いにもめた官業抑制の問題でしたね。

官業が幅をきかせてしまうと、民間事業は育ちません。そして、民間事業が盛んでないならば、税収が増えません。ここがPIIGSの泣き所です。税収がふえなきゃ、公務員給与を支払うのがきつくなります。官業への融資も滞ります。負のスパイラルが始まります。
ここが、PIIGSの弱点です。更に、PIIGSの国民は貯蓄よりは現物で財産を持ちたがります。銀行はお金がないのです。日本人みたいにお札をありたがらないのです。戦争が始まれば信用できる財産は金だということを、彼等は知っています。

しかも、自営業者が多いラテン人はなるべく税金を国へ納めたがらないから、お金持ちは税率が低い国へと生活の場所を移していきます。リヒテンシュタインという国は知っていますか?冬のオリンピックのときにだけ耳にする国です。王様がいる国です。
グレスケリーという美人女優が王女となった国です。

スイスが永世中立国家ということは知ってますよね。しかも、銀行が秘密口座を公然と受け入れてくれます。日本の銀行は免許証がないと口座が開けません。しかも、税務署が脱税摘発をする場合には、令状さえあれば、脱税容疑者の口座を全て調べる権利を持っています。銀行は逆らえません。税理士、会計士も脱税指南をしたら飯の食い上げとなります。日本では脱税は困難です。どこかでばれてしまいます。そういう税徴収システムを作っています。

ところが、スイスの銀行口座は警察力に屈しないで、客の秘密を護るのです。勿論、犯罪の証明が成されてしまった場合は口座を開きますよ。実は、スイスの永世中立は銀行秘密保持のために唱えられたものです。スイスでは、フランス語、イタリア語、ドイツ語が喋られていて、スイス語はありません。元来が、スイス人の独立国家ではなく、周辺大国の従属国家なんです。第二次世界大戦ではヒットラーが銀行にある財産を略奪しようとして、スイスを侵略しようとしました。フランスは必死で反撃しました。ドゴール大統領率いるフランス国家はナチスドイツに直ぐに負けますが、民間の兵士パルチザンとなったフランス人が最後までヒットラーに抵抗したのです。スイスもフランスを影から支援しました。

ギリシャ人の脱税は非常に多いそうです。プレジデントの記事ではギリシャで闇に流れるお金が26%(2006年)と言いますから、国の収入が少なくなります。そのくせ、公務員正規採用者が100万人いますから、、、、年金は65歳まで待たずしてもらえます。確か、50歳からもらえると思います。これじゃ、国が運営できるわけありません。国が運営できるには税収がなくてはいけません。家庭でもそうです。両親が働くから家庭経済が運営できるうんです。両親には感謝しないといけませせんよ。

プレジデントの記事が面白いのは、高級車ポルシェ所有率25%以上がギリシャで世界一ということです。ポルシェといえば高級車です。1000万円下りません。ベンツなんて目じゃないです。そのポルシェを人口比率で4人に一人が所有しているのです。びっくりしますね。この割合がかなりの富裕層です。国は破綻しそうなのに、PIIGSの国民はポルシェを乗り回しているのが沢山いるんです。なぜ、ポルシェなのか?という疑問に答えたのがプレジデント社の記事です。

ここで重要なコメントです。こういった記事は日本大手新聞の記事よりはるかに有益です。朝日、読売、毎日(大手に程遠い)は海外のニュース配信会社から受け売りの記事をお金払って買うだけですから信用できません!チラッと見るにはよいですが、信じていけません。

話しを戻します。この記事を通してラテン人が何を信用して生活しているのか?が垣間見ることができます。国ではなくて、自分、家族、仲間。ドイツ、イギリスを信じていません。ラテン人に限らずお鼻が高い人たちはGOLDを第一に信用します。

GOLDは希少な金属です。特に24K(24キンといいます)は絶大な信用があります。現在もGOLDの価格は高止まりしたままです。西洋人は国家危急の際には金を買い込みます。そして、ポルシェを買っているんですね。
ポルシェほどの高級車は値段が下がらないですから、立派な財産ですね。レクサス、ベンツといった並みの高級車はは1年経てば20%価格が落ちます。彼等富裕層はギリシャが潰れてしまえば、金を持ちたちはポルシェに乗って他の国へと移り住むのです。宝石は日本ではたいした商品を扱っていませんから、買えば直ぐに価値が落ちるように言われます。ラテン人は高級な宝石をもっていますので、むしろ、オークションに出せばとてつもない値段がつく可能性があります。


さて前置きが長くなりましたが、以下がプレジデント社(6月26日)の記事です。是非とも読んでください。



財政破綻したギリシャ国民のポルシェの保有率が世界トップクラスだという。ポルシェはドイツ製高級スポーツカー。看板モデル「911」の日本国内価格は1000万円を超える。なぜそんな不条理がまかり通るのだろう
ギリシャのインフレ率は90年代に入っても11.6%とふた桁を超えていた。2000年代に入ってEUに加盟したことで、ようやく3.3%まで下がったが、それでもインフレ率としては高いほう。ポルシェを買うために多額の借金をしても、時間が経つにつれてお金の価値が下がり、実質的な借金額が減少する。だから高額商品を購入しやすい。



「地下経済の規模が大きい」ことも見逃せない。いくらインフレ体質であっても、収入が少なければ高額商品を買うことはできないが、ギリシャ国民の収入は表経済で得たものと、地下経済で得たものの2種類があると考えられる。
 地下経済とは一般市民であれば主に脱税、反社会的組織であれば犯罪行為などで得たお金が流通する隠れた経済活動のことで、表の公式の経済統計には一切出てこない。地下経済の規模はGDP比26.3%(2005年)と推定される。例えば、公務員が定時で仕事を終えた後に観光案内をして収入を得るといった二重就労が日常的に行われていて、領収書のない収入を貯め込み、インフレによって目減りしないうちに貴金属やポルシェに換えているのだろう。このような目端の利く4分の1の国民が地下経済で潤い、4分の3の国民は財政悪化の直撃を受けて耐乏生活を強いられている。
 ギリシャに限らず財政状態が悪化しているPIIGS各国は総じて地下経済の規模が大きい。


 さらに「雇用制度が鉄壁」なことが浪費体質を助長した。就労者の多くは公務員や正社員という守られた身分で働いている。公務員数を正確に把握した数字はないといわれるが、推計ではギリシャの人口約1100万人に対し110万人の公務員が存在するといわれ、就労人口比では3割近くを占める。


 年金制度も充実しているため将来の不安がなく、江戸っ子のように「宵越しの銭は持たない」ことが当たり前だった。OECDの面白い統計がある。加盟国の中でギリシャの労働時間(正社員、非正社員を含む)は一番長いのである。私たちは「あのギリシャ人が?」と奇異に思うが、正社員の労働時間はフルタイムでカウントされるので、正社員の割合が高い国ほど労働時間が長くなる。全労働者に占めるパートタイマー比率(08年)はギリシャが7.8%、日本は19.6%である。ギリシャ人が勤勉というわけでは決してない。






地下経済の大きさの国際比較(2005年)(プレジデント)



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